何かを書き留める何か

数学や読んだ本について書く何かです。最近は社会人として生き残りの術を学ぶ日々です。

2024年に読んだ本

雑な読書記録 買っても読まず、読んでも特に記録を残さずに思い出に残らないので、年単位で読んだ本と簡単な感想を残しておくことにしよう。 いつも、書評を書こうと思い立つもすぐに断念してしまうので「簡単な感想」にとどめてそのハードルを下げるのが目…

さよなら、左上のC

抜歯をした。 それだけなら、別にこんな記事を書く必要はない。 単に、不摂生か、加齢か、という話である。 今回、抜歯したのは左上のCと呼ばれる犬歯である。 その犬歯は永久歯ではなく、乳歯であった。 ちょうど修士から就職する間に、地元の歯科医院で虫…

『Rではじめるデータサイエンス 第2版』の査読を担当しました

Rでデータサイエンスやるならまずはこの1冊 2024年6月26日にオライリージャパンから『R for Data Science, 2nd Edition』の邦訳である『Rではじめるデータサイエンス 第2版』が発売される。 www.oreilly.co.jp 今回、主に日本語回りのお手伝いをした。 初版…

『プログラミング言語AWK 第2版』の査読を担当しました

原書初版は1988年 2024年5月16日にオライリージャパンから『The AWK Programming Language, 2nd edition』の邦訳である『プログラミング言語AWK 第2版』が発売される。 www.oreilly.co.jp 今回、主に日本語回りの校正、Python周りのチェックをお手伝いした。…

Pythonの io.BytesIO と zipfile.ZipFile の組み合わせ:コーナーケース、またはZIPファイルを書き込む場合

with文は1行で書ける。しかし…。 以前のエントリで、Pythonの io.BytesIO と zipfile.ZipFile の組み合わせについて扱った。 xaro.hatenablog.jp その際の結論として、io.BytesIO を明示的に閉じるように勧めた。 with io.BytesIO(content) as bs: with zipf…

Hypothesisとpytestを使ってDjangoのユニットテストを書く

Hypothesisとは何か、プロパティベーステストとは何か Hypothesisは、Python向けのプロパティベーステストのライブラリである。 プロパティベーステストは、生成された多数の入力データに対してプロパティ(性質)が満たされるかどうかをテストする手法である…

DjangoのModelとChoices

まとめ Choices クラスの登場により、ModelのFieldにある choices を指定しやすくなった。 しかし、Choices クラスを使っても、ModelのFieldにある choices では、データベースに入る値を制限できない。 CHECK制約を使えばデータベースに入る値を制限できる…

黒か、青か

先日、blueなるコードフォーマッタの存在を知った。 github.com blueはLinkedinの従業員がBlackに影響されて作ったフォーマッタのようである。 README.mdに興味深い記述がある。 blue defaults to single-quoted strings. This is probably the most painful…

Pythonの列挙型と型チェッカについて

言いたいこと Pythonの列挙型を定義する方法としてクラスと関数呼び出しの2種類存在する。 関数呼び出しで列挙型を定義するべき状況とは、列挙型を動的に制御したい状況である。 しかし、関数呼び出しで列挙型を定義すると、mypyを通して型チェックをする際…

『データエンジニアリングの基礎』の査読を担当しました

データエンジニアリングとはこれ 2024年3月27日にオライリージャパンから『Fundamentals of Data Engineering』の邦訳である『データエンジニアリングの基礎』が発売される。 www.oreilly.co.jp 本書は「データエンジニアリングライフサイクル」という概念を…

Pythonの io.BytesIO と zipfile.ZipFile の組み合わせ

with文がやってくれるのはどこまでなのか インターネット経由で取得したZIPファイルを手元で加工する、という状況を考える。 たとえば、次のようなコードを書いたとする。 URL は ZIPファイルを取得できるものならば何でもよいが、今回は環境に配慮してロー…

『PHPクックブック』の査読を担当しました

PHPを使いこなすために 2024年3月12日にオライリージャパンから『PHP Cookbook』の邦訳である『PHPクックブック』が発売された。 www.oreilly.co.jp この度、邦訳の査読者として参加させていただいた。 PHP本は『初めてのPHP』以来である。 PHPでWeb開発を行…

ループや再帰なしで100万回Hello, World!するには?Python篇

ループとイテレートの違いとは ループや再帰なしで100万回Hello, World!するには? #ゆっくり解説 ショート始めました。https://t.co/2tUpBoErLh pic.twitter.com/UFXdu7QyME— えびま (@evima0) 2024年2月22日 Twitterで「ループや再帰なしで100万回Hello, W…

『Pythonプロフェッショナルプログラミング 第4版』の1章を書きました

5年振りの改訂 2024年2月16日に秀和システムから『Pythonプロフェッショナルプログラミング 第4版』が発売される。 www.shuwasystem.co.jp 今回、第1章「Pythonをはじめよう」を書いた。 書いた、と書いたものの、「Pythonをはじめよう」は初版から存在する…

『Pythonデータサイエンスハンドブック 第2版』の査読を担当しました

第2版でもそばに置いておきたい便利な本 2024年2月17日にオライリージャパンから『Python Data Science Handbook, 2nd Edition』の邦訳である『Pythonデータサイエンスハンドブック 第2版』が発売される。 www.oreilly.co.jp この度、邦訳の査読者として参加…

2022年の精算としての2023年

2023年を振り返ろうと思っていたが、2023年というのは2022年にやっていたことを精算した年だな、と思い始めたらあまり振り返ることがないな、と思い至った。 具体的には、『ロバストPython』の監訳の仕上げ作業と『Python Distilled』の翻訳作業が大半であっ…

2023年に読んだ本

雑な読書記録 買っても読まず、読んでも特に記録を残さずに思い出に残らないので、年単位で読んだ本と簡単な感想を残しておくことにしよう。 いつも、書評を書こうと思い立つもすぐに断念してしまうので「簡単な感想」にとどめてそのハードルを下げるのが目…

PyCon APAC 2023に参加しました

実は初めてのAPAC 去る2023年10月27日と28日にPyCon APAC 2023のカンファレンスが行われた。 今年はPyCon JPではなく、PyCon APACとしての開催である。 2014, 2015, 2016, 2017, 2018, 2019, 2020, 2021, 2022に続いて10回連続10回目の参加である。 今回は英…

『Pythonではじめるオープンエンドな進化的アルゴリズム』の査読を担当しました

果て無きゴールへ 2023年10月18日にオライリージャパンから『Pythonではじめるオープンエンドな進化的アルゴリズム』が発売される。 www.oreilly.co.jp この度、邦訳の査読者として、主にPython面で少しお手伝いさせていただいた。 『作って動かすALife』と…

『C++ソフトウェア設計』の査読を担当しました

古くて新しいデザインパターン 2023年10月14日にオライリージャパンから『C++ Software Design』の邦訳である 『C++ソフトウェア設計』が発売される。 www.oreilly.co.jp この度、邦訳の査読者として、主に日本語面で少しお手伝いさせていただいた。 C++をベ…

DjangoCongress JP 2023に参加しました

2023年10月7日に東京・日本橋のサイボウズにてDjangoCongress JP 2023のカンファレンスが行われた。 今年は普通の参加者として参加した。 djangocongress.jp 午前中は別件で予定があったため、午後から参加した。 聞いたトーク Djangoのパスワードハッシュに…

『Python Distilled―プログラミング言語Pythonのエッセンス』を翻訳しました

Pythonを、嗜む 2023年10月14日にオライリージャパンから『Python Distilled』の邦訳である 『Python Distilled―プログラミング言語Pythonのエッセンス』が発売される。 www.oreilly.co.jp この度、翻訳を務めた。 原著の存在を知ったのは2022年4月頃、翻訳…

『Pythonによる地理空間データ分析』の査読を担当しました

Pythonで地図を読む 2023年9月20日にオライリージャパンから『Python for Geospatial Data Analysis』の邦訳である 『Pythonによる地理空間データ分析』が発売される。 www.oreilly.co.jp この度、邦訳の査読者として少しお手伝いさせていただいた。 主にPyt…

『Pythonによるデータ分析入門 第3版』の査読を担当しました

pandasといえばこの一冊 2023年8月12日にオライリージャパンから『Python for Data Analysis, 3rd Edition』の邦訳である 『Pythonによるデータ分析入門 第3版』が発売された。 www.oreilly.co.jp この度、邦訳の査読者として少しお手伝いさせていただいた。…

『RustとWebAssemblyによるゲーム開発』の査読を少しだけお手伝いしました

だってRustが好きだから 2023年7月19日にオライリージャパンから『Game Development with Rust and WebAssembly』の邦訳である『RustとWebAssemblyによるゲーム開発』が発売される。 www.oreilly.co.jp この度、邦訳の査読者として少しお手伝いさせていただ…

『プログラミング文体練習』の査読を担当しました

マルチパラダイム言語としてのPython 2023年6月14日にオライリージャパンから『Exercises in Programming Style, 2nd Edition』の邦訳である 『プログラミング文体練習』が発売された。 www.oreilly.co.jp この度、邦訳の査読者として少しお手伝いさせていた…

『入門 モダンLinux』をざっと読んだ

オウサマペンギンとコウテイペンギンの見分け方とは 先日、オライリー・ジャパンさんから『入門 モダンLinux』を頂いた。 www.oreilly.co.jp 翻訳者の1人である大岩さんとは、過去に『アルゴリズムクイックリファレンス』で関わったことがある、ぐらいの弱い…

『ロバストPython』を監訳しました

ナイルワニの秘密に迫る 2023年3月25日にオライリージャパンから『Robust Python』の邦訳である 『ロバストPython』が発売される。 www.oreilly.co.jp この度、邦訳の監訳を務めた。 原著の『Robust Python』の存在を知ったのは2021年8月頃、監訳の話が上が…

『SQLではじめるデータ分析』の査読を担当しました

えっ!SQLだけでデータ分析!? 2023年1月26日にオライリージャパンから『SQL for Data Analysis』の邦訳である 『SQLではじめるデータ分析』が発売される。 www.oreilly.co.jp この度、邦訳の査読者として少しお手伝いさせていただいた。 主に日本語回りの…

2022年に読んだ本

雑な読書記録 買っても読まず、読んでも特に記録を残さずに思い出に残らないので、年単位で読んだ本と簡単な感想を残しておくことにしよう。 いつも、書評を書こうと思い立つもすぐに断念してしまうので「簡単な感想」にとどめてそのハードルを下げるのが目…