何かを書き留める何か

数学や読んだ本について書く何かです。最近は社会人として生き残りの術を学ぶ日々です。

2016-01-01から1年間の記事一覧

2016年大反省会

昨年は諸般の事情で翌年に行ったが、今年は年内に出来そうなので行う。 2016年は転職をしたりPyCon JP 2016でLTを行うなど大きなイベントもありそれなりに充実した1年であった一方で、財政や健康という面では褒められた1年ではない。思い出せる範囲で今年201…

『アルゴリズムクイックリファレンス 第2版』の査読を担当しました

2016年12月24日にオライリージャパンから『アルゴリズムクイックリファレンス 第2版』の邦訳が発売される。この度、邦訳の査読者として参加させていただいた。

Pycon JP 2016 2日目に参加しました。

去る2016年9月22日に早大理工にてPyCon JP 2016の2日目が行われた。 PyCon JPには2014, 2015に続いて3回連続3回参加しているが2日目に参加したのは初めてである。 参加した講演の感想をまとめておきたい。 Keynote Andrey Vlasovskikh 前日の反省を生かして…

『荘子 雑篇』を読んで

『荘子 外篇』に続いて『雑篇』も読んだ。 www.kinokuniya.co.jp 外篇と比べて益々内篇と離れていくので一抹の寂しさを感じた。 また、訳者である興膳氏の専門の影響か職人とか盗賊のセリフがべらんめい調に訳されていて読みずらい(これは内篇でも見られる…

Pycon JP 2016 1日目のLTに登壇しました。

xaro.hatenablog.jp 去る2016年9月21日に早大理工にてPyCon JP 2016の1日目が行われた。 2014, 2015に続いて3回連続3回目の参加である。 何を思ったか、今回はLTに登壇するという暴挙に出た。 プレゼン 31分あたりから。恥ずかしすぎるので見れません。現実…

Pycon JP 2016 1日目に参加しました。

去る2016年9月21日に早大理工にてPyCon JP 2016の1日目が行われた。 2014, 2015に続いて3回連続3回目の参加である。 記憶が新鮮なうちに参加した講演の感想をまとめておきたい。 Keynote Jessica McKellar 会場入りするタイミングが悪く既に同時通訳がある席…

『荘子 外篇』を読んで

『荘子 内篇』は学生時代の愛読書の1つであるが、『外篇』は読んだことがなかった。 www.kinokuniya.co.jp 何故読まなかったのか。それは『荘子』の成立と関係がある。 『荘子』は内篇7章、外篇15章、雑篇11章の全33章であるが、荘子本人の著作とされるのは…

『数学者たちの楽園: 「ザ・シンプソンズ」を作った天才たち』を読んだ

Twitterかどこかで『数学者たちの楽園』の話を聞いたのでみんな大好き紀伊國屋書店新宿本店の4Fで購入した。 サイモン・シンは『フェルマーの最終定理』以来であろうか。『暗号解読』も読んだことがあるかもしれない。 www.kinokuniya.co.jp 内容はアニメ『…

『ホワット・イフ? -野球のボールを光速で投げたらどうなるか-』を読んだ。

みんな大好き紀伊國屋書店新宿本店の4Fを徘徊していたら本が目に入ったのでとりあえず購入した。xkcdの人だとは前書きあたりを読んでやっと気づいた。 www.kinokuniya.co.jp 読者からの突拍子もない質問に対して物理や数学を駆使して真面目に答える本でとて…

『Effective Debugging』Item 4: Drill Up from the Problem to the Bug or Down from the Program's Start to the Bug

『Effective Debugging』の続き。己の限界。 www.kinokuniya.co.jp Effective Debugging タイトルからしてどのように訳せばよいのか、己の英語力の限界を早くも感じてしまった。すでにItem 01で感じていたが…。 「問題からバグへのドリルアップ及びプログラ…

ポケコインを効率よく買いたいので整数計画問題に落とし込む

Pokemon Goを始めた。 最初のポケモンはピカチュウであった。 卵を複数入手し、10kmという長距離を歩かされるものもあり、インキュベーターは複数あった方が効率がよさそうだなと思い、初めてGoogle Playカードを買った。 1500円である。 いざチャージしたお…

『Effective Debugging』Item 3: 事前条件と事後条件が満たされていることを確認する

『Effective Debugging』の続き。タイトルオンリーな気がしないでもない。 www.kinokuniya.co.jp Effective Debugging 怪しい箇所を調べる際には事前条件と事後条件を確かめましょうという話。 ルーチン(懐かしい響きだ)の前後、ルーチンが呼び出された前…

『Effective Debugging』Item 2: 問題を見抜くためのWeb検索にはクエリを引用符で囲む

『Effective Debugging』の続き。まさかのGoogle先生。 www.kinokuniya.co.jp Effective Debugging 項目名は検索方法に関するTips(二重引用符でキーワードを囲んで検索すると完全一致になる)だが、項目自体はWebの活用方法に関するものである。 "It's quit…

『Effective Debugging』Item 1: すべての課題は課題管理システムを通して取り扱う

紀伊國屋から注文していた Diomidis Spinellis『Effective Debugging』が届いた。 明日届く洋書、1冊で薄い本だからネコポス扱いで待たなくてよさそう(同人誌ではない)— Xaro(-ε-δ)Cydeykn (@CardinalXaro) 2016年7月16日 www.kinokuniya.co.jp Effective …

めくるめく数学アート

てきとーに過ごすと宣言した結果、適当にパラメータを変えて生成される絵を眺めてタイトルをつけるというお前何しに来たのという #pyhack— Xaro(-ε-δ)Cydeykn (@CardinalXaro) 2016年6月25日今日は「数学でアートだ、じぇねれーてぃぶあーとだ!!!」と以前…

『Effective Python 読書会 #4』を開催しました

発表者数と聴講者数がひっくり返る 去る2016年6月18日に品川区立五反田文化センターにて『Effective Python 読書会 #4』を開催しました。 前回同様(会議室のキャパシティである)18人規模で開催し、7名の参加者でした。 順調に参加者数は減少していますが、…

Pythonで巡る線型代数:ベクトルと行列篇

「はじめに」の前に これは以下のプロポーサルに沿ったエントリ(の予定です) pycon.jp ただ、あまり需要がなさそうなので取り下げる可能性が高いです。 ベクトル 定義 のように3個の数を一列に並べたものを3次元数ベクトルという。 一般に、のように個の数…

Pythonで巡る線型代数:準備篇

「はじめに」の前に これは以下のプロポーサルに沿ったエントリ(の予定です) pycon.jp はじめに 線型代数学は、数学のもっとも古い分野の一つでありながら、またもっとも新しいものの一つに数えられる。 Bourbaki『数学史』 線型代数は現代数学の基礎をな…

『Effective Python 読書会 #3』を開催しました

単調減少の恐怖 去る2016年5月28日に品川区立五反田文化センターにて『Effective Python 読書会 #3』を開催しました。 前回同様(会議室のキャパシティである)18人規模で開催し、10名の参加者でした。 発表者枠の無断キャンセルはさすがにつらい…。 項目25…

Slackに電卓を入れたい

をとこもすなるSlackといふものを をむなもしてみんとてするなり 世間ではSlackを活用したChatOpsという流れもあるなかで、Skypeすら全面的に禁止されている環境ではSlackなど望むことすらできなかった。 とはいえ、Slackは個人でも使えるので自分でやってみ…

預けている本リスト

少し恥ずかしいが… 某サービスに大量の本を預けているが、いまいちリストが見にくいので備忘録代わりにこちらに掲載してみる。 本の一覧を見せるという行為は僕が何を考えているのかが明らかになるので少し恥ずかしい。 本リスト アジャイルに効くアイデアを…

『Effective Python 読書会 #2』を開催しました

2回目でした。 去る2016年4月23日に五反田にて『Effective Python 読書会 #2』を開催しました。 前回は一応30人規模でしたが、今回は18人規模で開催し、12名の参加者でした。 読書会ならばこの程度の規模がよさそうです。 よかったこと 無事開催できた 今回…

『Effective Python 読書会 #1』を開催しました

1週間以上前の出来事ですが… 去る2016年3月19日に代々木にて『Effective Python 読書会 #1』を開催しました。 きっかけは『Effective Python』邦訳版の「訳者あとがき」です。 この本の読み方としては読書会などもいいのではないかと感じました。 お互いに新…

Python Puzzler 「Puzzle 2: __iter__ VS. __getitem__」

Puzzle 2: __iter__ VS. __getitem__ イテラブルオブジェクトとは__iter__()または__getitem__()が定義されたクラスのことである。 次のプログラムでは半角英大文字をたどるイテレータを提供するイテラブルオブジェクトのクラスが定義されている。 以下を実…

Python Puzzler 「Puzzle 1: Once Read」

きっかけは紀伊國屋書店 紀伊國屋新宿で、『Scalaパズル』を見つけた。 Scalaパズル 36の罠から学ぶベストプラクティス作者: アンドリュー・フィリップス,ネルミン・セリフォヴィック,竹添直樹,島本多可子出版社/メーカー: 翔泳社発売日: 2016/02/05メディア…

亡きメーリングリストのための一節

404 Not Foundなんかじゃない。お亡くなりになったんだ。このメーリングリストは、この世を去ったの。停止したの。無意味なビット列になって、電子の海へ去っていった。これは「故メーリングリスト」。リンク切れ。サービスが止まって、永遠の眠りについてい…

『Effective Python』Item 36 訳注の補遺(のつもり)

過去にこのようなエントリを書いた。 掲載されている下記のコードがWindowsでは動かない、という内容であった。 def run_openssl(data): env = os.environ.copy() env['password'] = b'\xe24U\n\xd0Ql3S\x11' proc = subprocess.Popen( ['openssl', 'enc', '…

2015年大反省会を2016年に行う

もう2016年1月も終わりますが 2015年の大きな出来事は『Effective Python』を購入し、私家版翻訳を進め、 気づくと邦訳版の査読者になって、なぜか査読者略歴まで掲載されたことである。 2015年大反省会は2015年の大晦日に行うものであるが、『Effective Pyt…

『Effective Python』の査読を担当しました

2016年1月23日にオライリージャパンから『Effective Python』の邦訳版が発売された。 この度、邦訳の査読者として参加させていただいた。 驚くべきことに査読者紹介として略歴まで掲載されている。 『Effective Python』の邦訳を世に出すべきだと思い淡々と…

鬼の代わりに笑いたい

(一社)情報サービス産業協会のプレスリリースに 『その技術は消えるか消えないか? JISAが読み解く情報技術の近未来 ~通算2万5千人参加の会員アンケートから5年後に必要な技術を予測~』 という興味をそそるものがあった。 その技術は消えるか消えないか? …