何かを書き留める何か

数学や読んだ本について書く何かです。最近は社会人として生き残りの術を学ぶ日々です。

2017-01-01から1年間の記事一覧

2017年大反省会

2度目の転職、2度目のPyCon JP LT、4冊の査読 2016年大反省会 - 何かを書き留める何か 特に誰も楽しみにしていない年末恒例の振り返りを今年も実施する。 2017年は2回目の転職を行ったりLightning Talkをやったり本の査読をやったりと去年の活動を継続してい…

事象が起こるまで試行を繰り返した場合の試行回数の期待値

成功するまで何度でも繰り返す 先日、Twitterで以下のツイートを見かけた。 ふと確率αの事象が起こるまで試行を繰り返したときに試行の総回数の期待値がいくつになるか不安になって高校の知識をフル動員して解いたところ、変哲もない1/αという答えが出て徒労…

BPStudy #123に参加しました

Tim Berners-Lee氏は物理学者...? 2017年11月24日に代々木にてBPStudy #123「技術書籍執筆の実際、ノウハウ」が行われた。 bpstudy.connpass.com 内容に関しては清水川さんのエントリがよくまとまっているのでリンクを張る。 www.freia.jp 今回、公募LT枠が…

コミュニティへの貢献としての査読・校正

来月2017年12月16日に埼玉県さいたま市大宮区で「Python Boot Camp in 埼玉」が開催される。 私はTAとして参加する。 そこで、第82回Python mini Hack-a-thonにおいて、 Boot Campでテキストとして用いられる「Python Boot Camp Text」を一通り読んだ。 目的…

みんなのPython勉強会 #30 に参加しました

祝! 30回目の勉強会 去る2017年11月8日に「みんなのPython勉強会 #30」が麹町のクリーク・アンド・リバー社にて行われた。 startpython.connpass.com みんなのPython勉強会は古参のPython入門本「Pythonスタートブック」の筆者と読者の出会いがきっかけで生…

UUID version 4は衝突するのか?

UUID4が衝突するのか心配で食事も満足にできず夜も寝ることができません UUID(Universally Unique Identifier)とは汎用識別子であり、 ISO/IEC 11578:1996や、 IETFのRFC 4122で仕様が公開されている。 UUID 4の構造 RFC 4122ではいくつかバージョンが定めら…

『プログラミング言語Go』読書記録 その2

電池入りの言語 『プログラミング言語Go』、今回は1.4から1.8まで。 1.4 GIFアニメーション リサージュ曲線を描く。リサージュといえば電通大の校章である。 校章・コミュニケーションマーク│電気通信大学 1.4はconst宣言、コンポジットリテラルのインスタン…

『プログラミング言語Go』読書記録 その1

第二言語を学ぶ時期が来た 以前、勉強のために『プログラミング言語Go』を購入した。 www.kinokuniya.co.jp 最近、とある野望を抱いて「Go言語で実装してみよう」と思い立ったが、さすがにGo言語を全く知らない状態で実装を進めても無理があることがすぐにわ…

Pycon JP 2017 2日目に参加しました。

去る2017年9月9日に早大理工にてPyCon JP 2017のカンファレンス2日目が行われた。 2014, 2015, 2016に続いて4回連続4回目の参加である。 今日は自社のブースにて様子を見たり、知り合いの方と世間話をする日であった。 自社ブース 自社ブースではアンケート…

Pycon JP 2017 1日目に参加しました。

#pyconjp よ!私は帰ってきた!— Hayao(-ε-δ) (@CardinalXaro) 2017年9月7日 去る2017年9月8日に早大理工にてPyCon JP 2017のカンファレンス1日目が行われた。 2014, 2015, 2016に続いて4回連続4回目の参加である。 今回は講演を聞くことよりもブースを聞い…

PyCon JP Reject Conference 2017に登壇しました

私はオライリーの回し者ではありません 2017年9月6日にTech Play Shibuyaにて『PyCon JP Reject Conference 2017』が行われた。 PyCon JP 2017の前日に行われる非公式イベント*1である。 今回、私もPyCon JP 2017にCfPを提出し、見事にRejectされたので参加…

『PythonとJavaScriptではじめるデータビジュアライゼーション』の査読を担当しました

表紙は3種類の蜂 2017年8月25日にオライリージャパンから『Data Visualization with Python and JavaScript』の邦訳が発売される。 www.oreilly.co.jp この度、邦訳の査読者として参加させていただいた。 オライリーの方から話があったのは2017年7月上旬であ…

『リーンスタートアップ』を読んだ

『リーンスタートアップ』を読んだ。『GE 巨人の復活』の関連書と勝手に位置付けて読んだ。 ec.nikkeibp.co.jp この本はだいぶ前(2014年頃)に購入したが、購入した当初はすんなり読み込めず積読となり、処分してしまった。 『GE 巨人の復活』を読み、リー…

『スラスラわかるPython』の査読を担当しました

Python初心者向け本 2017年8月7日に翔泳社から『スラスラわかるPython』が発売される。 www.shoeisha.co.jp この度、査読者の1人として参加させていただいた。 きっかけはPython mini hack-a-thonで『スラスラわかるPython』の話があり、手を挙げたからであ…

float(".384")と".384".isdigit()の振る舞いの違い

str.isdigit()で浮動小数点数を判定できない 野球の人としてよく知られている@shinyorkeさんが興味深いツイートをしていた。 hoge = ‘.384’という変数がPythonにあったとして,float(hoge)> 0.384hoge.isdigit()> Falseっていう挙動をしてて,本来floatで処理…

『GE 巨人の復活』を読んだ

中田敦『GE 巨人の復活』を読んだ。 GE 巨人の復活 シリコンバレー式「デジタル製造業」への挑戦作者: 中田敦出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2017/06/13メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る きっかけはTwitterでこの本が面白いというツイ…

PythonによるエコーHTTPサーバーの実装

前回、requestsモジュールなしでHTTPクライアント側を実装した。 xaro.hatenablog.jp サーバー側は適当に実装したが、今回はもう少しまじめにエコーHTTPサーバーを実装してみる。 目指すは開発時に手元でさっと起動できるHTTPサーバースクリプトである。 な…

『Real World HTTP』with Python

requestsを使ったら負けかなと思っている 『Real World HTTP』を読み始めたが、自分でも実際に書いてみるのもよいと思うのでPythonで書いてみた。 PythonのHTTPクライアントというと標準モジュールurllib.requestではなくrequestsが主流であるが、requestsを…

「エンジニアは業務外に勉強するべきか論」とシグナリング

われわれはかしこいので ソフトウエアエンジニアは業務時間外にも勉強すべきか、という議論は度々話題に上がる。 先日も株式会社アクシアの米村社長の書いたエントリが話題になった。 axia.co.jp 以前、大学院生の時に学部生のゲーム理論セミナーの聴講をし…

pipは何の略語なのか

pipとはPythonのパッケージ管理ツールである。 Python 3.4以降ではデフォルトでついてくる。 私がPythonに触り始めた学部生のころはまだeasy_installが現役であったが、今ではpip install -r requirements.txtで必要なサードパーティモジュールを仮想環境に…

『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』を読んだ

我々はこの本から何を学ぶべきか 『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』を読んだ。 失敗の本質|文庫|中央公論新社 この本は前から知ってはいたがなかなか読むタイミングがなかった。*1 2017年7月は無職で暇であり、読むチャンスと思い購入した。 従来の戦史…

『人工知能の核心』を読んだ

羽生善治、NHKスペシャル取材班『人工知能の核心』を読んだ。 www.nhk-book.co.jp 前々から本屋で見かけていた。この度無職になったので読んでみようと思い手に取った。 人工知能に興味があるというより、将棋界に興味があったから買った。 渡辺明竜王のブロ…

『Effective Debugging』の査読を担当しました

一年越しの夢がかなう 2017年6月24日にオライリージャパンから『Effective Debugging』の邦訳が発売される。 www.oreilly.co.jp この度、邦訳の査読者として参加させていただいた。 オライリーの方から話があったのは2017年1月ごろ、査読を開始したのが3月中…

『Eric Sink on the Business of Software --革新的ソフトウェア企業の作り方』を読んだ

『Eric Sink on the Business of Software –革新的ソフトウェア企業の作り方』を読んだ。 きっかけはジュンク堂池袋店で行われていた「ラムダノート取扱い記念フェア「ラムダノートはじめました」」で並んでいたのが目に留まったからである。 ジャケ買いなら…

cmathとmatplotlibでMandelbrot集合を描画する。

cmathに思いをはせて cmathモジュールの活用例を求めて色々と考えた後、まずはMandelbrot集合を書いてみようと思い立った。 Mandelbrot集合の定義はWikipediaを参照してほしい。 マンデルブロ集合 - Wikipedia 簡単に述べると、ある複素数列が収束する初期値…

cmathモジュールのジレンマ

無何有の郷へ Pythonには複素数を計算するための函数を収めた標準モジュールcmathが存在する。 9.3. cmath — 複素数のための数学関数 — Python 3.6.1 ドキュメント ドキュメントにはこのような一節がある。 mathと同じような関数が選ばれていますが、全く同…

PythonicではなくPythonesqueなクラスを書く その2

最近、いかに役に立たないプログラムを書くかということを考えている。

PythonicではなくPythonesqueなクラスを書く

It’s… プログラミング言語Pythonにおいて、Pythonらしい、といった概念をPythonicと呼ぶことがある。 Pythonicらしい書き方を知るにはZen of Pythonや『Effective Python』の第一章を参照すればその一端を知ることができる。 Effective Python ―Pythonプログ…

Pythonでバイナリ列から画像の種類を判別する

拡張子を信じたい人生であった。 画像ファイルがネットワークを介して飛んでくる。拡張子を信じて保存をしたいが、拡張子だけ書き換えたり中身が改ざんされているかもしれない。画像フォーマットごとにあるヘッダを読んで画像を識別したい。

『モンティ・パイソンができるまで ジョン・クリーズ自伝』を読んだ。

『モンティ・パイソンができるまで ジョン・クリーズ自伝』を読んだ。 www.kinokuniya.co.jp ジョン・クリーズはイギリスの著名なコメディアンでモンティ・パイソンのメンバーの一人。 幼少期からモンティ・パイソンにおける最初の撮影(空飛ぶ羊のスケッチ…