何かを書き留める何か

数学や読んだ本について書く何かです。最近は社会人として生き残りの術を学ぶ日々です。

『レガシーコードからの脱却』を読んだ。

知っていることと実践することは違うよ

オライリージャパンさんから『レガシーコードからの脱却』を頂きました。 ありがとうございます。

www.oreilly.co.jp

本書は、レガシーコード(修正や拡張が難しいコード)をどうするかというより、そもそもレガシーコードを生み出さないためにはどうすればいいのか、というのを主眼に、 9つのプラクティスを解説する、という本である。 また、単純にプラクティスを実践するのではなく、その背景にある原則を理解する必要があると説く。 そのため、プラクティスの細かい技術的な説明よりも背景にある原則の説明に力点がある。

9つのプラクティスは目新しいものはなく、自分の経験上別の本で繰り返し語られてきたもので、『レガシーコードからの脱却』から「新たに」知った概念は無かった。 しかし、知っているからといって実践できているかといわれると相当怪しいものである。 例えば、日々の業務で継続的インテグレーションや継続的デプロイはできている、と思っていたが本当にできているのだろうか不安になってきた。 また、自分の過去を振り返ると技術的プラクティスの習得が怪しい。 仕事を始めてから最初の2年間(1社目にいたころ)は危機感からその手の技術的プラクティスが書かれた本を貪り読んだが、それを実践できているのか。

普段から技術書を読んでいる方にとっては目新しいことが書かれていないが、1冊にコンパクトにまとまった本でこれを出発点に参考文献をあたるとよいのではと感じた。 エクストリームプログラミングとかアジャイルとかできているよ、と思っている人にもぜひ読んでほしい。