何かを書き留める何か

数学や読んだ本について書く何かです。最近は社会人として生き残りの術を学ぶ日々です。

『Effective Debugging』Item 1: すべての課題は課題管理システムを通して取り扱う

紀伊國屋から注文していた Diomidis Spinellis『Effective Debugging』が届いた。

www.kinokuniya.co.jp

Effective Debugging

とりあえず「Chapter1. High-Level Strategies」序文と「Item1: Handle All Problems through an Issue-Tracking System」を訳した。 前回の反省を踏まえ、翻訳文を公開できないので自分のための翻訳である。

項目名の通り、課題管理システムを使いましょう、という話である。以前、上長に「課題管理表をExcelで作れ」と言われた。 「Excelですか」と10回ぐらい聞き返したがExcelで作れという指示であった。 結局、プロジェクトの流れと結びついていない課題管理表など使われることもなく上長も恐らくその存在を忘れていることであろう。

筆者はGitHubなどのコードレポジトリに含まれるもの、プロプライエタリなものとしてJIRA、オープンソースとしてBugzillaLaunchpadOTRSRedmineTrac を紹介しているがどのシステムを使うかは重要ではなくすべての課題を管理することが重要だと説く。 僕の経験に照らせば、Excelだろうがそれを全面に使うべきであったか。使ううちに限界を迎えて上記のどれかに落ち着くであろうが。 ちなみに、筆者は「課題管理システムにない課題への対処依頼は拒否しろ」とまで主張している。 以前、『カンバン仕事術』を読んだときにJIRAに登録されていない課題があってカンバンで可視化できた、みたいなストーリーがあった気がしたが、それとぶつかりそうな主張である(『カンバン仕事術』に課題管理システムとカンバンの両立方法について書いてあった気がする)。

課題には正確なタイトル、問題の再現方法、優先度と重要度、ステークホルダー、環境、そしてコメントなどで進捗状況をドキュメント化することが重要であると述べている。 理由は本文に書いてある通りであるが、ステークホルダーの説明で「Acmeからの提供、25万ドル規模の顧客」のようなタグをつける話があって生々しいと感じた。

前回はMarkdownで翻訳文を書いてPandocでreStructuredTextに変換してSphinxでHTMLに変換する、というreStructuredTextを新たに覚えたくないが故の七面倒な手順を踏んでいた(さすがにすぐにバッチファイルを書いた)が、今回はCommonMarkParserを使ってMarkdownを直接SphinxでHTMLに変換した。幾分手順がすっきりできて気分がよい。

めくるめく数学アート

今日は「数学でアートだ、じぇねれーてぃぶあーとだ!!!」と以前ジェネレーティブアートに関する本を買いつつも何も手を付けてなかったので、Pythonのmatplotlibや数学を使って不思議なお絵かきを始めました。


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王様の夢("Chaos In Wondeland" by Cliff Pickover.)

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踊る人

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蝸牛

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2匹の蛇

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いずれも、

xnew=sin(y*b)+c*sin(x*b)
ynew=sin(x*a)+d*sin(y*a)

という漸化式から生成されています。

『Effective Python 読書会 #4』を開催しました

発表者数と聴講者数がひっくり返る

去る2016年6月18日に品川区立五反田文化センターにて『Effective Python 読書会 #4』を開催しました。 前回同様(会議室のキャパシティである)18人規模で開催し、7名の参加者でした。 順調に参加者数は減少していますが、発表者数が大幅増でした。

項目27「プライベート属性よりはパブリック属性が好ましい」について

PEP 8ではプロテクト属性の変数名の命名規則として_を先頭につける、というのがありますが、プロテクト属性について解説したドキュメントはほかにあるでしょうか?

項目30「属性をリファクタリングする代わりに@propertyを考える」について

この項目はリーキーバケット - Wikipediaアルゴリズムを知っているとたぶん読みやすいと思いますが、本文では特に細かい言及はありません。

次回予定

次回も五反田文化センターで開催ですが日付は未定です。7/23または7/30に開催予定です。

4章の続きを読み進める予定です。 ペースメーカーとして、理解が正しいかどうかのリトマス紙として、ご利用ください。