何かを書き留める何か

数学や読んだ本について書く何かです。最近は社会人として生き残りの術を学ぶ日々です。

PyCon JP 2021に参加しました

ハイブリッド登壇

去る2021年10月15日と16日にPyCon JP 2021のカンファレンスが行われた。 2014, 2015, 2016, 2017, 2018, 2019, 2020に続いて8回連続8回目の参加である。 今回は30分トークで登壇するPyCon JPであった。

Talk「組み込み関数pow の知られざる進化」

speakerdeck.com

Python 3.8のWhat's Newを眺めていたら、整数剰余体Zmの乗法逆元が計算できるという通が好みそうな新機能が追加されていることを発見した。 数学をある程度勉強していたら、具体的には初等整数論に触れていれば大抵知っている内容であり、計算機科学の分野でも拡大Euclidの互除法として知られているアルゴリムである。 とはいえ、知らない人は全く知らないだろうし、数学との親和性が高いPythonならではだな、と感銘を受けて何かの機会に発表しようと思っていた。 PyCon JP 2021のプロポーザルに出すつもりはなかったが、せっかくなので出したら採用されたので、CPythonのコードを眺めたり、実装を理解したりと追加で調べた。 人によっては何も役に立たない機能であるが、いつの日か役に立つといいなと思っている。 それにしても、PyCon JPの発表なのにPythonコードが少なくて数学の話ばかりしているが、テーマがテーマなので仕方がない。

Discordとオンサイトのハイブリッド

元々はオンライン、つまり自宅から配信して自宅から参加するつもりだったが、オンサイト会場に赴くことにした。 通常の登壇とは異なり、発表時は発表用の小部屋に案内されてそこから配信を行った。 スタッフのご厚意で、カメラやマイクを用意してもらい普段よりもよい環境で配信することができた。 オンサイト会場は椅子も一定の距離を離して配置され、発表の合間にスタッフが消毒を行っていた。

Discordでは発表ごとにチャンネルが用意されたり、Discordの機能を活かした部屋がたくさんあった。 来年はもしかしたらオンサイトだけかもしれないが、来年もDiscordがあると面白いなと思う。

オンサイト参加者限定のじゃんけん大会?で、基調講演者である谷合先生のサイン本を手に入れることができた。 将棋棋士を生で見たのはたぶん初めてであった。

潜在的ネタ切れ

この発表を以って脳内にあるネタが切れてしまったが、まあ自分にできるかどうかはわからないもののPythonに関して知りたいテーマはいくつかあるし、今後もまとまったら発表していきたい。 僕の発表は、業務経験から抽出したものか、日常生活にも業務に一切役に立たないネタであるが、今後も役に立たないが役に立つ発表を目指していきたい。