科学技術計算とNotebookの威力を堪能しよう
2019年5月25日にオライリージャパンから『IPython Interactive Computing and Visualization Cookbook, 2nd Edition』の邦訳『IPythonデータサイエンス クックブック 第2版』が発売される。 この度、邦訳の査読者として参加させていただいた。 オライリーの方から話があったのは2019年3月中旬であった。
『IPythonデータサイエンス クックブック 第2版』は2015年12月に発刊された『IPythonデータサイエンス クックブック』の改訂版である。 初版がでた当時はPython 2とPython 3が並立し、まだIPythonとNotebookが一体になっていた時期である。 『IPythonデータサイエンス クックブック 第2版』ではPython 3に全面対応し、タイトルこそIPythonであるが、中身はJupyter Notebookが主体である。 IPython NotebookからJupyter Notebookへの変化だけでなく、例えば単体テストツールとして初版ではnoseが採用されていたが第2版ではpytestが採用されるなど時代に合わせたアップデートが行われている。
目次を眺めると「時系列の自己相関」やら「ポアソン過程のシミュレーション」など知らない題材が登場して尻込みしてしまうかもしれない。 ここで重要になるのが、Pythonやそのエコシステムで何ができるのかを知っておくこと、である。 読んだ直後では使わないかもしれないが、この手のものはある日突然必要になるものである。 全く知らない状態から調べるよりも、一通り目を通して頭の中にインデックスを張ることですぐに課題に取り掛かることができる。 500ページ超と中々の大物であるが、是非とも机の片隅に置いてその時に向けて役立ててほしい。