20167年3月18日にオライリージャパンから『初めてのPHP』の邦訳が発売される。
この度、邦訳の査読者として参加させていただいた。
オライリージャパンの方から話があったのは1月頃であった。 原著の『Learning PHP』が初心者向けならば、他言語の経験がある人の立場から見て、という体で引き受けた。 仕事でPythonを使い始め、Web周りの技術を扱っているのでそのような人間がPHPに入門したら、というイメージである。 前書きの「本書の対象読者」にも「PHPを抑えておきたいPerl、Python、Rubyプログラマ。」とある。
大まかに4部構成となっていて、第一部はPHPの基本として言語的な話、第二部は実践編としてPHPを使ったWeb開発、第三部はPHPに限らないプログラム開発の一般論、最後の第四部は各論という内容である。 旧版にあたる『初めての PHP5 増補改訂版』と比べてPHPを使ったWeb開発、一般論、各論が充実している。 旧版を読んだ方も改めて読めばPHP7向けに知識をアップデートする以上の利益を得ることができるであろう。
私は、今回初めてPHPに触れた。 印象として「細かい罠が多いな」というものがある。
世の中には「入門」と書いてあるのに門前払いされる場合も多々あるが、PHPはすぐに入門できる。
しかし、==
や===
で振る舞いが違うとか、セキュリティ面で問題があるとか、入門から中級者への段差が高い印象を受けた。
PHPの公式リファレンスは日本語も充実しているので、この本や『プログラミングPHP』などで基礎体力をつけてPHPエンジニアを目指していただけば幸いである。