『UNIXという考え方』を読んだ。
- 作者: Mike Gancarz,芳尾桂
- 出版社/メーカー: オーム社
- 発売日: 2001/02
- メディア: 単行本
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きっかけは、 一般社団法人コンピュータソフトウェア協会(CSAJ)の会長のCEATECにおける発言をめぐるブログのエントリを追っていたらこの本を見つけたからである。
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以前からおすすめリストに上がっていた本であったが読もうという機運はなかった。 だがCSAJ会長の信じがたい発言に怒りを覚えて調べているうちに「この本はITに関わるすべての人にとって必読だ。」という一節に惹かれて紀伊國屋へ行った。
この本の原著は1996年に書かれたものですでに計算機に関する書物のなかでも古典にカテゴリされるであろう。 何故UNIXというOSが成功したのかという話をOSの技術的要素ではなく哲学に焦点をあてて解説をしている。 この手の哲学というのはそう簡単に古くならないので廃りが早いこの業界で古典となったのであろう。
「楽しみと実益をかねた早めの試作」(プロトタイピング、アジャイル?)や「梃子の効果」(コードの再利用)など現代でも、UNIXやOSに限らず通用する哲学について書かれていてすぐに読めた。 分厚くなくてさっと読めるのが良い。しかし、その中身は濃いので日を置いて何度も読むのがよいのかもしれない。
哲学、思想の次は手を動かすことであるが、中々理想通りにはいかない。頑張らないと。