何かを書き留める何か

数学や読んだ本について書く何かです。最近は社会人として生き残りの術を学ぶ日々です。

みんなのPython勉強会 #30 に参加しました

祝! 30回目の勉強会

去る2017年11月8日に「みんなのPython勉強会 #30」が麹町のクリーク・アンド・リバー社にて行われた。

startpython.connpass.com

みんなのPython勉強会は古参のPython入門本「Pythonスタートブック」の筆者と読者の出会いがきっかけで生まれた勉強会である。 ずっと存在は知っていたが、今回のテーマがPython本であったので、参加を決めた。

地図を見ながら迷うって一体と思いつつ無事到着。

Introduction

@tsjshgさんによる「みんなのPython勉強会」の設立の由来などの説明と来月行われる「Pythonオープンサイエンスシンポジウム in つくば」の紹介があった。 飲み会のノリで始まった勉強会がこんなにも長く続くのはすごいことである。

「いちばんやさしいPythonの学び方の作り方」

@takanoryさんによる「いちばんやさしいPythonの教本」の紹介と執筆時に心がけたこと、プログラミングの学び方の発表があった。

gitpitch.com

「オレ凄えって思うことが大事」という言葉が印象に残った。

Pythonエンジニアファーストブック」

speakerdeck.com

@checkpointさんによる「Pythonエンジニアファーストブック」の紹介とWeb開発についての発表があった。 仕事でも実践で使えるように書いた、というのが心強い言葉である。

「Jupyterで始めるPython実践入門」

@nobolis_さんとdrillerさんのPythonとの出会いについての発表があった。 前半2つの発表は本の紹介のウエイトが大きかったが、お二方の発表はPython未経験者がどのようにPythonに触れていったのかという話であった。 お二方は本職がプログラマではなく、必要に駆られて始めたそうである(なのに本が書けるとはすごい)。

パネルディスカッション

@takanoryさん, @checkpointさんに @iktakahiroさんを加えてパネルディスカッションが行われた。

僕はPythonのバージョンとDjangoのバージョンをどのように追従するべきかという質問(のような何か)をした。 答えとしては、自ら音頭を取ってやろう!やらなきゃ!と思うようになった。

懇親会

ビールサーバーとピザがでるという豪華な懇親会であった。 僕自身はお酒が苦手であるのでウーロン茶とピザを堪能した。 ありがとうございます。

感想

執筆した本の紹介そのものはふんふんと適当に流していたが、どのようなことを考えて本を書いたのか、何に気を付けて書いたのか、という話はきちんと聞こうと頑張った。 初心者本は難しいと口にしながらそれに挑んだ筆者たちはすごい。

また、プログラミング言語の学び方というテーマでは発表者の多くが実際に手を動かす派であった。 対立(?)する派閥は言語仕様から入る派であるが、@nobolis_さんから「はやおさんは言語から入る派ですよね」とおっしゃっていただいた。 確かに、「Pythonチュートリアル」から「Python文法詳解」、「Effective Python」と読んで学んでいった。 これは学部や修士課程で恩師から「難しいけれどもきちんとした本を読んだほうが結局早い」という言葉を受けてその通りに行動しているのではと思う。 C言語ならばK&R、Javaならば「プログラミング言語Java」、読んではいないものの「プログラミング言語Ruby」や「プログラミング言語PHP」から入ろうとした。 理論と実践が伴うと最強になれると信じて私は理論から入るのである。

パネルディスカッションで機械学習にともなう数学の学び方の質問があった。

これも「難しいけれどもきちんとした本を読んだほうが結局早い」の一例である。 線型代数は佐武先生の「線型代数学」か斎藤先生の「線型代数入門」を読むべきで、世間一般の線型代数の本は斎藤先生の本を簡略化したものに過ぎないという偏見があるのだが、 機械学習にこれらの本は大げさすぎるだろうか...。

微積分学は「解析概論」か「解析入門」かなあ...とか、位相空間は大人しく「現代数学概論II」の前半、ルベーグ積分伊藤清三先生のを、確率論は伊藤清先生の...と思いつつ「Extremal combinatorics」をパラパラ眺める生活をしている。

最後は話がそれてしまったが、面白い勉強会で参加してとてもよかった。 来月のつくばの会は何とか理由をでっちあげて参加してみたい。でもつくばは遠いなあ。