何かを書き留める何か

数学や読んだ本について書く何かです。最近は社会人として生き残りの術を学ぶ日々です。

PyCon JP Reject Conference 2017に登壇しました

私はオライリーの回し者ではありません

2017年9月6日にTech Play Shibuyaにて『PyCon JP Reject Conference 2017』が行われた。 PyCon JP 2017の前日に行われる非公式イベント*1である。 今回、私もPyCon JP 2017にCfPを提出し、見事にRejectされたので参加することにした。

感想

Reject Conとはいうものの、発表内容は高度なものや興味深いものばかりであった。 ただ、中身は濃いものの、Python色が薄い発表が多かったのも印象に残った。 とはいえ、機械学習系もふたを開けてみればPython色が薄そうな予感もするので、本編のPyCon JPカンファレンスと見比べてみたい。

How to Write Functions in Python

speakerdeck.com

内容としては、『Effective Python』や『Effective Debugging』で得た知見や実務で経験したことをまとめたものの抜粋である。 スライドを作成するうちに、『リーダブルコード』も参考にするべきと思い立った。 『リーダブルコード』は以前先輩に貸した以来返してもらっていないので先日紀伊國屋まで足を運んだ。 結果、『リーダブルコード』や『Effective Python』を薦める内容となった。

ツイートに移る自分の顔を見ると、ものすごく太ったことがわかるので、痩せたい。

最後に

関係者の皆様、さまざまな準備や機会を提供してくださいありがとうございました。

*1:スタッフが発起人であり、関係者もツイートしていたので、非公式ながら公認イベントだと私は思っている。

『PythonとJavaScriptではじめるデータビジュアライゼーション』の査読を担当しました

表紙は3種類の蜂

2017年8月25日にオライリージャパンから『Data Visualization with Python and JavaScript』の邦訳が発売される。

www.oreilly.co.jp

この度、邦訳の査読者として参加させていただいた。 オライリーの方から話があったのは2017年7月上旬であった。

内容としては、「Wikipediaノーベル賞受賞者の情報を可視化する」という目標に沿ってデータのスクレイピング、データの整理、データの分析、可視化を行っていく。 データのスクレイピングから分析までがPython、可視化をJavaScriptで行っていく。

既にオライリーからは『PythonによるWebスクレイピング』『JavaScriptによるデータビジュアライゼーション入門』といった本が出版されているが、 『PythonJavaScriptではじめるデータビジュアライゼーション』はデータの取得から可視化まで一気通貫して行っているのが特色である。

原著はPython 3対応を謳っているものの、原著の記述はPython 2を前提とした記述が多かった。 例えば、Python 2のSimpleHTTPServerモジュールはPython 3ではhttp.serverとなったが、原著ではSimpleHTTPServerの記述のみであった。 監訳者である嶋田さんを中心に補ったはずであるがどこまでPython 3対応が進められたのかはわからない。

全500ページと中々の分厚さで大変であるが、ぜひともデータの可視化に挑戦してみてほしい。

余談

P.xの「図P-1. 危険なWeb開発地帯」の訳注が一番気に入っている。 原著では「Here be webdev dragons」とある。 大昔の世界地図に書かれたドラゴンを意味する。 改変元となった世界地図は大英博物館所蔵の『詩篇』の写本に描かれた世界地図である。 大昔の世界地図は正確性よりも物語性が強いんだなあと感じた次第であるが、自分の内面世界も視野を広げていかないとこのような世界地図になってしまうのではないかと思うのである。

『リーンスタートアップ』を読んだ

リーンスタートアップ』を読んだ。『GE 巨人の復活』の関連書と勝手に位置付けて読んだ。

ec.nikkeibp.co.jp

この本はだいぶ前(2014年頃)に購入したが、購入した当初はすんなり読み込めず積読となり、処分してしまった。 『GE 巨人の復活』を読み、リーンの概念をきちんと理解しようと思い、改めて購入して読み進めた。

ec.nikkeibp.co.jp

構築・計測・学習のループがやはり肝となる概念である。 アーリーアダプター向けの最小機能製品(MVP)を作り、成長エンジンに沿った指標で効果を素早く計測、結果を学習して次のループを回したり方向転換する。 見かけの指標に惑わされてはいけない。

スタートアップや新規事業を行うときはかなり役に立つ本であるが、エンジニアが成長していくにはこの本をどのように活用すればよいのだろうか。